九条の会事務局主催「学習会」を行います。

 憲法問題が緊張しています。
九条の会事務局では、安倍政権が集団的自衛権行使容認の動きをすすめていることにたいして学習会を企画しています。
ぜひご予定に入れてください。詳細は追って発表します。
日時:3月3日(日)開場13:30
会場:東京しごとセンター講堂(千代田区飯田橋)


ベアテ・シロタ・ゴードンさんが昨年末、亡くなられました。謹んでお悔やみを申し上げます。

 事務局に1月1日、在米の日本人のOさんから以下のメールが寄せられました。
メルマガ編集部は、日本国憲法の準備期にベアテ・シロタ・ゴードンさんが現憲法の女性の人権、平和などについて果たされた重大な業績に、心から敬意を払い、彼女のご逝去を心から悼みます。
また、ご逝去に際して、ベアテさんのご遺族が故人をしのぶお花の代わりに九条の会への寄付を呼びかけることを決めてくださったことにはお礼の申し上げようもありません(新年に入り、各地の有志の方々から事務局や呼びかけ人の所に「ベアテさんへの献花に代えて」という主旨で寄付が届いております)。
折から、日本では安倍内閣が登場し、平和憲法にかつてない危機が訪れようとしています。この歴史の逆流を打ち破り、終生、日本国憲法を愛し、その理念を広めることに力を尽くされたベアテさんのご努力が大きく花開き実を結びよう、私どもは全国の九条の会の皆さんと共に全力を尽くしたいと思います。
なお、九条の会の郵便振替口座は 00180−9−611526 加入者名:九条の会です。

 Oさんのメールをご紹介致します。(九条の会メルマガ編集部)

 初めてお便りします。憲法草案の書き手の一人であるベアテ シロタ ゴードンさんのことはご存知だとおもいます。私は長い友人でニューヨーク住まいのOといいます。ベアテさんが昨日、現地時間12月30日夜に亡くなられ、長女の方が通知を出されました。ベアテさんはお話ができなくなるぎりぎりまで、朝日新聞取材の憲法についてのインタビューに応じられ、娘さんを通じて答えていらっしゃいました。家族の死に際して、お花の代わりに故人を偲ぶ寄付をお願いするのが、こちらの心ある方の習慣です。それでごベアテさんのお子様たちはお母様の2つの大きな業績(アジアからの舞台芸術のアメリカでの紹介と日本の憲法)をそれぞれ記念するため、日本でとアメリカでの2つの寄付先を提案したいと思われました。私も日本への寄付先について相談を受け、女性の権利と平和を柱に一緒に考えましたが、今度の選挙の結果を受けて胸を痛めていらしたベアテさんを思うにつけ、今1番大事で1番危ういのが9条だと話し合いました。そしてベアテさんは<9条の会>発起人の一人である鶴見俊輔さんと共著もありますので。
 寄付先を<9条の会>に決めました。どれくらいのお金が集まるかはわかりませんが、ベアテさんの日本でのファンの方々に彼女の遺志を伝えていただきたいのです。そちらさまのメールマガジン、ウェブでも広めていただけますか?最後まで日本の憲法を世界の叡智と誇られ大事にしていらした日本育ちのベアテさんのお気持ちを、今回の選挙後の日本の皆様にわかっていただきたい、というのがご家族のお気持ちです。
 ベアテさんのファンの方達はまた気持ちを新たに運動に参加してくださるかもしれません。ベアテさんのことについては本も映画もでておりますし、wikipediaでも多くの情報があります。また英語判のwikiはこちらの友人たちが直したとところですからご参照ください。
http://en.wikipedia.org/wiki/Beate_Sirota          (以上)

 以下、新聞報道の一部を紹介します。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2013010302000108.html
ベアテ・ゴードンさん死去 日本国憲法 22歳で男女平等起草
2013年1月3日 東京新聞朝刊

http://www.47news.jp/CN/201301/CN2013010101001215.html
ベアテ・ゴードンさん死去 日本国憲法の男女平等条項起草
共同通信

http://mainichi.jp/select/news/20130101k0000e030119000c.html
訃報:日本国憲法起草のベアテ・シロタ・ゴードンさん死去
毎日新聞 2013年01月01日 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013010302000110.htm
東京新聞【コラム】筆洗2013年1月3日

http://www.asahi.com/paper/column.html
朝日新聞 天声人語 天声人語 1月3日付


9月29日に開催した「三木睦子さんの志を受けついで 九条の会講演会――今、民主主義が試されるとき」のDVD、発売中。

 大江健三郎さん、奥平康弘さん、澤地久枝さんの講演を収録したDVDができました。三木睦子さんが2007年の九条の会学習会で、ときの安倍首相にむけて語られた「あなたのおじいちゃまはねぇ」も、添付のカードに印刷。
 頒価1500円(税込・送料別途)。メールまたはFAX03-3221-5076でお申込みください。


「第4回九条の会全国交流集会報告集」およびDVD「第4回九条の会全国交流集会全体会の記録」普及にご協力下さい。好評です

 3・11と憲法審査会の始動という情勢の中にあって、よびかけ人のみなさんの問題意識の発露と、全国各地の九条の会のたゆみない、力強い活動の生き生きした報告が掲載されており、好評を得ています。ぜひ広めて頂きたい冊子とDVDです。

☆「第4回九条の会全国交流集会報告集」B5判64頁
   頒価500円(送料別) (10部〜×0.9  30部〜×0.8  100部〜×0.7  いずれも送料別)
☆DVD「第4回九条の会全国交流集会 全体会の記録
   映写時間 130分 頒価1500円(送料別)


ブックレット「加藤周一が語る」をまだお読みでない方に

「見逃してならないのは、やはりなし崩しということ。変化が小さいから見逃していいのではなくて、小さい変化にこそ注意すべきだと私は思います」――憲法審査会が始動し、非常事態のために憲法「改正」が必要とまことしやかに主張されるいまこそ、2008年12月に亡くなられた加藤周一さんが最晩年に語られた言葉を心に刻み、意思表明していきたいものです。
朝日カルチャーセンターでの2回の対談が収められています。しばらく在庫を切らしていましたが、ご要望により重版しました。まだお読みでない方はぜひどうぞ。
■ブックレット「加藤周一が語る」/聞き手:小森陽一(東京大学教授・九条の会事務局長)
○憲法9条から日本と世界を考える(2007年12月1日)
○戦争は、どのようにして始まるのか(2008年4月26日)
A5判56ページ 300円・送料別途 10冊以上1冊250円


「九条の会」リーフレットは、いま2種類あります

 長らく色モザイクの9の表紙デザインで親しまれてきた「憲法9条、未来をひらく」のリーフレットのほかに、元気よく9の字を描いて跳ねる龍がデザインされた「憲法9条、明日をつむぐ」ができて、現在2種類をご注文に応じて発送しています。
 どちらも、「九条の会」アピール、第9条の条文、「九条の会とは」の解説のほか、9人のよびかけ人の顔写真とメッセージを収録しています。表紙は九条の会ホームページに掲載しています。いずれをご希望か、明記してお申し込みください。
 B6判(B4判4つ折) 1部10円(送料別途)
 申し込みは事務局へメールか、FAX03-3221-5076、電話03-3221-5075で。


<未来世代にのこすもの 私たちは何を「決意」したか――九条の会講演会>のDVD、好評発売中です

 2011年6月4日に東京・日比谷公会堂で開かれた九条の会講演会での講演を収録したDVDです。
 二重被爆者の「もてあそばれたような気がする」という現実認識を戦後の出発点にすべきだったと鶴見俊輔さん。澤地久枝さんは3月11日の大地震の後、炊飯器いっぱいのご飯を炊いておむすびを作った、それは無垢の幼きものにひもじい思いをさせたくなかったから。災害救助になぜ迷彩服か――我が物顔で出動する自衛隊と憲法9条の関係をシビアに問う奥平康弘さん。1999年に「小説家の想像にすぎない、といわれることは承知で、私は次の世紀の最初の4分の1に、この国で起りうる大きい原発事故のことを考えずにはいられません」と述べた大江健三郎さんが、まさに子どもらが放射能の脅威にさらされているいま語る、「決意」への思い。
 2000人の聴衆を前に4者4様に「3.11」後の展望を語りかけるDVDは、ひとりでも多くの方に聞いていただきたい内容です。全150分で1500円(税込・送料160円)。
 九条の会事務局に、メール、FAX03-3221-5076、電話03-3221-5075でお申し込みください。


憲法セミナーブックレット

2006年11月から始まり、現在第10回まで開催された憲法セミナーはブックレットになっています。毎回の講演と参加者の質問への応答が収録されています。
各冊300円、同じブックレットを10冊以上お申し込みの場合は1冊あたり250円(いずれも税込・送料別途)になります。ただし第1回と第2回は品切れで、コピーを200円でおわけしています。
九条の会事務局に、メール、FAX03-3221-5076、電話03-3221-5075でお申し込みください。

■第1回 アジアの平和を九条の心で
◇加藤周一/憲法セミナー開催にあたって 
◇澤地久枝/志が重なり合って力となる 
◇辻井喬/将来を若者に託すにあたっての処方箋 

■第2回 国際紛争の解決は九条の心で
◇小田実/「小さな人間」の行動が世界をつくる 
◇伊勢ア賢治/憲法9条と日本の平和貢献 

■第3回 いま語る 九条の心
◇鶴見俊輔/自分という根拠に立って
◇有馬ョ底/ブッダの教えと憲法九条

■第4回 戦争をする国にさせない
◇池田香代子/私たちの夢に「国家」はいらない
◇奥平康弘/蹴られてきたボールは蹴り返そう

■第5回 九条で平和をつくる――メディア報道と憲法問題
◇明珍美紀/平和をつくるネットワークを
◇井上ひさし/ひとの都合では死なない

■第6回 人間らしく生きる――憲法第九条と二五条
◇暉峻淑子/どうしてイラクの子どもが殺されなければいけないのか
◇湯浅/貧困問題と憲法九条
◇大江健三郎/憲法に希望を託して

■第7回 憲法九条の輝きを日本に世界に
◇アーサー・ビナード/アメリカはだれだ? 日本はどこへ?
◇澤地久枝/未来を決めるのは「市民」

■第8回 憲法九条と戦争の記憶
◇加藤多一/北海道で考える私・反戦のこころ
◇大江健三郎/加藤周一さんと意志的に生きること

■第9回 憲法9条が生きる日本に
◇渡辺治/民主党政権と憲法の行方
◇大江健三郎/民主主義の後退を見逃してはいないか

■第10回 核のない平和な世界と憲法9条
◇平岡 敬/核廃絶と創り出す平和 
◇高遠菜穂子/命に国境はない―イラク戦争とは何だったのか?

各地から(全国の草の根にはこんなに多彩な活動がある!)

 掲載原稿を募集しています。本欄に掲載希望の方はmag@9jounokai.jpに投稿して
下さい。掲載は原則として「九条の会」関係の催しに限り、1行事1回掲載としま
す。このメルマガは毎月10日、25日発行です。投稿される方は発行日の5日前ま
でにお願い致します。原稿はできるだけチラシなどの添付ではなく、掲 載形式でデ
ータを作ってお送りください。編集に際して若干、手を加える場合があります。
                                          (編集部)


栄区九条の会(神奈川県横浜市)

「紙芝居で伝える戦争体験−いのち・こころ・平和」
日 時:1月19日(土)14時〜16時  
戦争体験語り手:渡辺享子さん(画家・紙芝居作家)
紙芝居演じ手:森内直美さん(紙芝居研究家・実演家)
       尾花栄一さん(紙芝居研究家・実演家)
上演紙芝居:あかふんせんせい、リンゴの歌、コスモス、おかあさんのうた
会 場:栄公会堂2階 1号会議室(JR根岸線本郷台駅徒歩7分)
資料代:300円(学生無料)
主 催:栄区九条の会
連絡先:木村宏一郎 電話・FAX 045-833-6090


念仏者九条の会・大谷派九条の会

全国集会「テーマ再び動き始めた改憲論〜今、われわれの運動を広げるために」
日時:1月21日(月)午後1時〜
改憲の第二波がやってきた。今度の波はさらに大きい。今再び念仏者が立ち上がろう。東西本願寺の九条の会が結集して、「殺すな殺させるな」の声を広げてゆこう。
会場:浄土真宗本願寺派神戸別院(兵庫県神戸市中央区下山手通8丁目1−1)
基調講演:高田健(許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局次長・九条の会事務局)
シンポジウム:高田健 玉光順正(真宗大谷派) 杵築宏典(浄土真宗本願寺派)
主催:念仏者九条の会・大谷派九条の会
連絡先:光輪寺 棚原正智 電話0792−32−5875(FAX兼)
mail−tanahara.s.19610623@gmail.com


憲法9条・25条を守る大阪の障害者・府民の会(大阪府)

憲法25条は今
日時:1月24日(木)午後7時〜9時
場所;大阪市立いきいきエイジングセンター第一研修室 (〒530-0046大阪市北区菅原町10番25号) 地下鉄谷町線・堺筋線「南森町」駅下車 4号B出口徒歩約6分*駐車場はありませんので公共交通機関をご利用ください
講師:小久保哲郎弁護士(日弁連貧困問題対策本部事務局次長、生活保護問題対策全国会議事務局長)
資料代:500円
主催:憲法9条・25条を守る大阪の障害者・府民の会
連絡先:きょうされん大阪支部 06(6697)9144 Fax06(6697)9059


九条の会掛川(静岡県掛川市)

第20回憲法寺子屋「マスメディアは真実を伝えているか」
日時:1月27日(日)午後1時半〜4時
話題提供:坂部秀樹(「九条の会掛川」スタッフ)
会場:コープ緑が丘店2F集会室(掛川市緑が丘2−8−1)
参加費:300円
主催:九条の会掛川
連絡先:090−4860−4457


新宿女性九条の会(東京都新宿区)

第29回新宿女性九条の会講演会「『アラブの春』とジェンダー」
日時:2月2日(土)14:00〜16:30
講師:平井文子氏(獨協大学講師)
場所:新宿男女共同参画推進センター・ウィズ新宿(都営地下鉄新宿線曙橋A4出口から徒歩3分、丸の内線四谷3丁目下車徒歩10分)
参加無料
主催:新宿区子ども家庭部男女共同参画課
共催:新宿女性九条の会


私たちの街「桜が丘・押部谷」の九条の会(兵庫県神戸市西区)

講演会「憲法のはなし」
と き:2月10日(日)13:30〜16:30
ところ:桜が丘ジョイフル集会室
講 師:小森陽一さん(東京大学教授・九条の会事務局長)
主 催:私たちの街「桜が丘・押部谷の九条の会」   
連絡先:078−994−2565 加藤


宗教者九条の和

第4回特別講演会「憲法・原発〜改めて民主主義を考える!〜9条を守り、脱原発をめざして」
日時:2月23日(土)開場1時、開会1時30分、閉会4時30分
第1部:講演 上原公子さん(元国立市長)
第2部:シンポジウム パネラー松浦悟郎さん(カトリック大阪教区補佐司教)
           パネラー小野文bさん(日蓮宗僧侶)
歌とハープ演奏:名倉亜矢子さん
会場:梅窓院・祖師堂(東京都港区南青山)
入場無料
主催:宗教者九条の和 03−3461−9363


活動報告〜木津九条の会(京都府木津川市)新成人への「豆本」式メッセージつくりました

憲法9条の大切さを訴えた新成人向けのメッセージを、A4用紙1枚で8頁に折りたたむ「豆本」仕立てにしてつくりました。成人式の14日、木津川市主催の成人式会場前で、同じ市内の加茂九条の会の仲間とともに「おめでとう」と声かけし、配ります。
先着200名にはポケット憲法もプレゼントします。
下記のアドレスへメールいただければ、添付ファイルで文章と豆本のつくり方(図解)をお届けします。気にいったらご活用ください。ご感想、ご意見歓迎。
連絡先 kizu9jyounokai@yahoo.co.jp


活動報告〜福島県九条の会声明「憲法9条をめぐる新たな情勢について」

 本日、第二次安倍自公連立内閣が発足した。われわれは、第一次政権で、安倍内閣が行った一連の暴挙を記憶している。まず、日本国憲法の理念に則った「教育基本法」を改悪し、公権力に教育を従属させ、こともあろうに国定の徳目を列記するなど、戦後教育の全面否認、教育の戦前回帰を強行した。また、防衛庁の省への格上げと「自衛隊法」の改正を通じて、自衛隊の政治的発言力を強化し、海外活動の本格化を成し遂げた。さらに、時間切れとなったものの、安全保障の法的基盤を諮問事項とする有識者懇談会を立ち上げ、集団的自衛権行使を解禁するための環境整備に手を着けた。そして、何よりも注目すべきは、旧安倍政権が、18もの付帯決議がつく欠陥「国民投票法」を強引に成立させたことである。言うまでもなく、この手続き法の制定によって、明文改憲に至る道筋は整えられ、改憲が日程にのぼる惧れが現実のものとなった。
 この同じウルトラ右派の政治勢力が、今回、自民単独過半数、自公で3分の2強の議席を得て、再び権力の座に復帰したのである。意図するところは、第一次政権で着手し遣り残した諸課題の総仕上げである。公権力による教育の統制、集団的自衛権行使の容認、9条を標的とする明文改憲、これらである。
 現に、この4月末、自由民主党は「日本国憲法改正草案」を発表した。その特徴的な点を摘記すれば、以下のとおりである。
1 天皇元首化、国旗・国歌制定条文の挿入、天皇の国事行為への内閣による助言・承認の表現改変、天皇・摂政の憲法尊重義務削除 ――その対極としての国民の憲法尊重義務の追記―― など、象徴天皇制からの離陸。
2 自衛権の発動明記、総理を最高指揮官とする国防軍の創設、国際協調という名目の下での集団的自衛権行使や海外派兵の容認、軍事裁判所の設置など、海外で「戦争の出来る国」への旋回。
 ちなみに9条、とくに2項に縛られた〈専守防衛〉の「自衛隊」と、それから解き放たれた「国防軍」とは、全く別物であって、「国防軍」を現存「自衛隊」の単なる名称変更と見せかける改憲派の立論は、為にするまやかしといえる。
3 環境権、プライバシー権、国政上の行為の説明責任、障碍者や犯罪被害者の権利、知的財産権等、新しい権利諸条項の追加。これらは、時代に適合した新しい諸権利の加憲という口実で国民を改憲に誘う狡猾な道具立てである。すなわち、これらの諸権利 ――いまでも基本法や個別法で保障されている諸権利―― を殊更持ち出すことによって、国民を改憲の土俵に誘引し、最終的には、9条の改憲に到るという改憲派の魂胆が、そこには潜んでいる。だが、騙されてはならない。むしろ、自民改憲草案では、人権への制約原理を、現行「公共の福祉に反しない限り」から「公益および公の秩序に反しない限り」と書き換えることによって、国民個々人の基本的人権が、権力によって制限される惧れが大となった。その最たるものが、表現(集会・結社・言論・出版)の自由にかかわる治安維持法的規制条文の存在である。
 明らかに、当改憲草案の基調は、現憲法前文で宣言された3大基本原理「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」に対するあからさまな敵意である。それは、現在の日本国憲法が拠って立つ理念そのものの拒絶であり、彼らの言葉をもってすれば、「戦後レジームからの脱却」を達成し、戦前の「日本を取り戻す」ことに他ならない。近代憲法の条理に照らすと、これは憲法改正の法的限界を超え、体制転覆にも等しい。
 今回の総選挙の結果、衆議院の改憲派は、優に9割となったとの報道もある。こうした現実を前に、われわれはたじろいではならない。まだ、参議院では、改憲タカ派は、別働隊「第3極」を加算しても、3分の2を超えたという保証はない。だからこそ、安倍第二次タカ派政権は、来年夏の参議院議員選挙に向け、当面改憲モードを封印、アベノミックスを演出したり、重要ポストに女性を起用したりして、ひたすら鋭い爪を隠すという戦略で国民を自分の側に取り込み、参議院での3分の2の議席確保を目指しているのである。そして、現行憲法の改正発議要件をクリアした上で、この発議要件そのものを2分の1に緩和する発議を行い、国民投票にかけるという段取りである。
 われわれは、改憲派のこの策謀を粉砕するために総力をあげなければならない。さもなくば、単独であれ連立であれ両院で過半の議席を有するのが政権与党の常態である以上、憲法は絶えず権力の思うがままに改鋳され、権力拘束規範としての近代憲法の本旨が危うくなること必定である。その時、9条の命運も ――国民投票での最終決着を残して―― 一気に危うくなる。われわれは、これを断じて許してはならない。来る年こそ、九条の会の真価が問われる秋である。
 2012年12月26日                福島県九条の会


編集後記〜緊張感をもって、新年の情勢にたち向かいます

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
新年にあたって、各地の皆さまからあいついで力強いメッセージが届いております。本号、冒頭にお知らせしたベアテさんのご遺志も私たちを大きく励ましてくれていると思います。
あらためて、今年は九条の会の真価が問われる年だと思います。メルマガも自らに課せられた役割を果たせますよう、がんばる所存です。どうぞよろしくお願い致します。(T)