事務局から:「メールマガジンは、九条の会の危機感を感じません」というKさんのご意見に答えて

 Kさん、ご意見ありがとうございます。大変重要なご意見と思いますので、事務局のメルマガ担当者からのお返事を公開させて頂きます。

 メルマガの読者である札幌のKさんから、要旨、以下のようなご意見を頂きました。

 (最近の憲法をめぐる状況の分析のあと)石原や橋下らは、戦争によって行き詰まった国家財政や人口問題を解決しようと企んでおり、世界のすべての戦争は、実は人間を間引きし、この世界を破壊しては再生を図るという、哲学に裏打ちされた政治手法なのです。 われわれ日本国民はこうした右翼思想の政治家たちによって生命と財産を狙われており、今回の選挙がその重大な岐路となるでしょう。
 メールマガジンはいつも読ませてもらっていますが、残念ながら、この「平和憲法」が最大の危機に陥っているとき、9条の会の危機感を感じません。このままでは9条は石原氏や安倍氏によって葬られてしまいます。そして、敗戦時に誓った「永遠に戦争を放棄する」という理想は、またしても政治家たちによって反古にされてしまうのです。
 今こそ9条の会に大奮起を求めます。そのために長年皆さんは活動してこられてのですから。

 たしかに「メルマガ」には状況の分析や、それに基づいた方針提起などの掲載はありません。この点ではサイトに掲載されている「九条の会ニュース」も基本的には同様です。そのことがKさんの「残念ながら、この『平和憲法』が最大の危機に陥っているとき、9条の会の危機感を感じません」というご指摘になるのだと思います。
 「九条の会」は自らの役割を「九条の会アピール」に賛同する思想・信条・政治的立場の違いを超えた各地各分野のたくさんの人々によってつくられた自発的な運動(会)の「結び目」として考えております。九条の会アピールは2004年6月の発表以来、全国の大変多くの幅広い人々の賛同を得て、今日、7500余の「会」が結成されております。この過程で「九条の会」が自らに堅く戒めてきたのは「九条の会」はこれらの各地の九条の会の「中央組織」や「指導部」ではなく、全国的な方針を出す機関でもないということです。全国の会は横並びで、自らの判断で方針を考え、自由に運動するということです。
 そうした考えから、「九条の会」としては、方針や方向を出すことなどについては、最大限、禁欲して運営してきました。呼びかけ人や事務局員が各地で講演などをするときは、それぞれの責任において自らの意見を述べることになっていまして、「九条の会」としてそれを拘束することもありません。アピールにかかれた問題以外のことでは、呼びかけ人や事務局、あるいは全国の7500の会の間で、様々な意見や立場があり得ることが前提になっています。私たちは、これは「九条の会」の弱さではなく、強さを示すものだと考えております。 このような原則を貫いて来たからこそ、「九条の会」は大きく広がり、近年、他に類例を見ないような大きな運動となりえたのだと考えております。
 たしかに、Kさんがご指摘のようにこのところの改憲勢力の動きにはただならぬものがあり、黙過できないと思います。ですから、9月29日に開催した「三木睦子さんの志を受けついで 九条の会講演会」では「呼びかけ人」が会議を開いて、次のような訴えを出したわけです。
 「明文改憲、集団的自衛権の行使容認などの解釈改憲の動きが強まる重大な情勢のもとで、学習と対話活動が重要になっており、草の根からの世論の盛り上げが重要になっています。『九条の会』は呼びかけ人などによる憲法セミナー、事務局主催の学習会を開きます。各地の九条の会も草の根の学習会を連続して開きましょう。来年の秋には憲法についての討論集会を開きます。全国から結集しましょう。」
 今日、この訴えに応えて、全国の会のなかでは、憲法情勢の学習や宣伝(対話活動)などの運動の活発化が見られます。まだ、Kさんのおっしゃる「大奮起」ではないかも知れませんが、力強い運動が起こりつつあると考えています。私たちはこの大変な情勢の中で、これに立ち向かう自発的で、地に足を着けた、広範な人々による9条を守り、生かす運動がつくられていくことを期待しています。

           2012年12月      九条の会事務局 メルマガ編集担当者


9月29日に開催した「三木睦子さんの志を受けついで 九条の会講演会――今、民主主義が試されるとき」のDVD、発売中。

 大江健三郎さん、奥平康弘さん、澤地久枝さんの講演を収録したDVDができました。三木睦子さんが2007年の九条の会学習会で、ときの安倍首相にむけて語られた「あなたのおじいちゃまはねぇ」も、添付のカードに印刷。
 頒価1500円(税込・送料別途)。メールまたはFAX03-3221-5076でお申込みください。


「第4回九条の会全国交流集会報告集」およびDVD「第4回九条の会全国交流集会全体会の記録」普及にご協力下さい。好評です

 3・11と憲法審査会の始動という情勢の中にあって、よびかけ人のみなさんの問題意識の発露と、全国各地の九条の会のたゆみない、力強い活動の生き生きした報告が掲載されており、好評を得ています。ぜひ広めて頂きたい冊子とDVDです。

☆「第4回九条の会全国交流集会報告集」B5判64頁
   頒価500円(送料別) (10部〜×0.9  30部〜×0.8  100部〜×0.7  いずれも送料別)
☆DVD「第4回九条の会全国交流集会 全体会の記録
   映写時間 130分 頒価1500円(送料別)


ブックレット「加藤周一が語る」をまだお読みでない方に

「見逃してならないのは、やはりなし崩しということ。変化が小さいから見逃していいのではなくて、小さい変化にこそ注意すべきだと私は思います」――憲法審査会が始動し、非常事態のために憲法「改正」が必要とまことしやかに主張されるいまこそ、2008年12月に亡くなられた加藤周一さんが最晩年に語られた言葉を心に刻み、意思表明していきたいものです。
朝日カルチャーセンターでの2回の対談が収められています。しばらく在庫を切らしていましたが、ご要望により重版しました。まだお読みでない方はぜひどうぞ。
■ブックレット「加藤周一が語る」/聞き手:小森陽一(東京大学教授・九条の会事務局長)
○憲法9条から日本と世界を考える(2007年12月1日)
○戦争は、どのようにして始まるのか(2008年4月26日)
A5判56ページ 300円・送料別途 10冊以上1冊250円


「九条の会」リーフレットは、いま2種類あります

 長らく色モザイクの9の表紙デザインで親しまれてきた「憲法9条、未来をひらく」のリーフレットのほかに、元気よく9の字を描いて跳ねる龍がデザインされた「憲法9条、明日をつむぐ」ができて、現在2種類をご注文に応じて発送しています。
 どちらも、「九条の会」アピール、第9条の条文、「九条の会とは」の解説のほか、9人のよびかけ人の顔写真とメッセージを収録しています。表紙は九条の会ホームページに掲載しています。いずれをご希望か、明記してお申し込みください。
 B6判(B4判4つ折) 1部10円(送料別途)
 申し込みは事務局へメールか、FAX03-3221-5076、電話03-3221-5075で。


<未来世代にのこすもの 私たちは何を「決意」したか――九条の会講演会>のDVD、好評発売中です

 2011年6月4日に東京・日比谷公会堂で開かれた九条の会講演会での講演を収録したDVDです。
 二重被爆者の「もてあそばれたような気がする」という現実認識を戦後の出発点にすべきだったと鶴見俊輔さん。澤地久枝さんは3月11日の大地震の後、炊飯器いっぱいのご飯を炊いておむすびを作った、それは無垢の幼きものにひもじい思いをさせたくなかったから。災害救助になぜ迷彩服か――我が物顔で出動する自衛隊と憲法9条の関係をシビアに問う奥平康弘さん。1999年に「小説家の想像にすぎない、といわれることは承知で、私は次の世紀の最初の4分の1に、この国で起りうる大きい原発事故のことを考えずにはいられません」と述べた大江健三郎さんが、まさに子どもらが放射能の脅威にさらされているいま語る、「決意」への思い。
 2000人の聴衆を前に4者4様に「3.11」後の展望を語りかけるDVDは、ひとりでも多くの方に聞いていただきたい内容です。全150分で1500円(税込・送料160円)。
 九条の会事務局に、メール、FAX03-3221-5076、電話03-3221-5075でお申し込みください。


憲法セミナーブックレット

2006年11月から始まり、現在第10回まで開催された憲法セミナーはブックレットになっています。毎回の講演と参加者の質問への応答が収録されています。
各冊300円、同じブックレットを10冊以上お申し込みの場合は1冊あたり250円(いずれも税込・送料別途)になります。ただし第1回と第2回は品切れで、コピーを200円でおわけしています。
九条の会事務局に、メール、FAX03-3221-5076、電話03-3221-5075でお申し込みください。

■第1回 アジアの平和を九条の心で
◇加藤周一/憲法セミナー開催にあたって 
◇澤地久枝/志が重なり合って力となる 
◇辻井喬/将来を若者に託すにあたっての処方箋 

■第2回 国際紛争の解決は九条の心で
◇小田実/「小さな人間」の行動が世界をつくる 
◇伊勢ア賢治/憲法9条と日本の平和貢献 

■第3回 いま語る 九条の心
◇鶴見俊輔/自分という根拠に立って
◇有馬ョ底/ブッダの教えと憲法九条

■第4回 戦争をする国にさせない
◇池田香代子/私たちの夢に「国家」はいらない
◇奥平康弘/蹴られてきたボールは蹴り返そう

■第5回 九条で平和をつくる――メディア報道と憲法問題
◇明珍美紀/平和をつくるネットワークを
◇井上ひさし/ひとの都合では死なない

■第6回 人間らしく生きる――憲法第九条と二五条
◇暉峻淑子/どうしてイラクの子どもが殺されなければいけないのか
◇湯浅/貧困問題と憲法九条
◇大江健三郎/憲法に希望を託して

■第7回 憲法九条の輝きを日本に世界に
◇アーサー・ビナード/アメリカはだれだ? 日本はどこへ?
◇澤地久枝/未来を決めるのは「市民」

■第8回 憲法九条と戦争の記憶
◇加藤多一/北海道で考える私・反戦のこころ
◇大江健三郎/加藤周一さんと意志的に生きること

■第9回 憲法9条が生きる日本に
◇渡辺治/民主党政権と憲法の行方
◇大江健三郎/民主主義の後退を見逃してはいないか

■第10回 核のない平和な世界と憲法9条
◇平岡 敬/核廃絶と創り出す平和 
◇高遠菜穂子/命に国境はない―イラク戦争とは何だったのか?

各地から(全国の草の根にはこんなに多彩な活動がある!)

 掲載原稿を募集しています。本欄に掲載希望の方はmag@9jounokai.jpに投稿して
下さい。掲載は原則として「九条の会」関係の催しに限り、1行事1回掲載としま
す。このメルマガは毎月10日、25日発行です。投稿される方は発行日の5日前ま
でにお願い致します。原稿はできるだけチラシなどの添付ではなく、掲 載形式でデ
ータを作ってお送りください。編集に際して若干、手を加える場合があります。
                                          (編集部)


富士見町九条の会(東京都東村山市)

<12月例会>「今年を振り返って、来年を語り合いましょう」
日時:12月16日(日)午後1時〜
場所:富士見公民館 第2集会室
参加費:無料
主催:富士見町九条の会 
連絡先:042-394-1251(松内)


府中・西部9条の会(東京都府中市)

ガラス絵展とお話「軍隊のない国 コスタリカに魅せられて」
日時:12月17日(月)展示11:00〜 DVDとお話13:30〜
お話:児玉房子さん(ガラス絵作家、日本美術界会員、日本ガラス絵協会会員)
会場:府中市中央文化センター第2会議室
入場無料
主催:府中・西部9条の会
問い合わせ:090−9108−7618 遠藤


私たちの街「桜が丘・押部谷」の九条の会(兵庫県神戸市西区)

講演会「憲法のはなし」
と き:12月21日(土)13:30〜16:30
ところ:桜が丘ジョイフル集会室
講 師:小森陽一さん(東京大学教授・九条の会事務局長)
主 催:私たちの街「桜が丘・押部谷の九条の会」   
連絡先:078−994−2565 加藤


活動報告〜泉区・とみや・青葉北部九条の会連絡会(宮城県仙台市)〜統一署名行動 みやぎ生協明石台店前で署名活動!

 「泉区・とみや・青葉北部九条の会連絡会」では11月25日(日)、みやぎ生協明石台店前で署名行動を行いました。
 宮城県内九条の会連絡会が九条の会の賛同者を増やそうという提案をしていることに応える活動の一つ。7つの九条の会から11名が参加。11時半から12時半まで1時間。向陽台九条の会、泉パークタウン九条の会などが幟(のぼり)を立てて、3か所の出入り口でチラシを撒き、署名を訴えました。署名は101筆、撒いたチラシは250枚でした。チラシを受け取る人は4人か5人に一人。まだ戸惑いを感じている人の多い地域、という印象でした。
 終了後、簡単な反省会
・九条の会としては初めて取り組んだ店。つみ重ねることが大切
・「九条の会」という前にチラシ自体を受け取らない人も多い。どこでも最初は同じ。粘り強く繰り返しやって行こう。
・真摯に対応することが大切。署名した名簿を安易に活用しないことも重要。
・昼飯時で急いでいた人も多い。1000名に250枚のチラシを撒き、101名が署名してくれたことはよかったのでは。
 今後もこうした地道な運動を続けてゆくことが大切と話し合いました。
次回12月9日に桜ケ丘店での宣伝活動も予定していたが、選挙公示後なので、取り敢えず中止。年明け、仕切り直してまた取組みたいと思います。

    みやぎ憲法九条の会E-メールニュース「みやぎの九条」(No.133 2012年11月30日発行、より


活動報告〜みなと医療生協九条の会(愛知県名古屋市)〜憲法九条は戦後最大の危機に! 総選挙で、九条を守る勢力の前進を勝ち取りましょう

 みなと医療生協「九条の会」の皆さん、12月16日投票で衆議院選挙戦が始まりました。この選挙の結果いかんでは、私達がまもり続けてきた「憲法九条」が変えられてしまう危険性が生じてきました。公約を投げ出した民主党に変わり政権奪還を目指す自民党は、代表に超タカ派で憲法改定推進派の安倍氏を選びました。前回政権を途中で投げ出した安倍氏は、「戦後の政体の変換」を掲げ、現憲法、特に九条を変えることを公言しています。また政治の混乱に付け込み、躍進を狙っている「第三極」と言われる人たちもいずれも改憲論者です。特に都知事を投げ捨てた石原氏は、日中領土紛争に意図的に火をつけ、国粋主義をあおり、現憲法を完全に否定、核武装論や、徴兵制にまで言及しています。「日本維新の会」の橋下大阪市長も、以前から憲法九条は変えるべきと主張しています。最近人気の陰りがでて、こともあろうに石原氏と合流し、さらに右翼的な傾向を強めています。
  このように、選挙の表舞台に出て、マスコミが騒ぎたてている勢力は、いずれも改憲論者です。選挙の結果では、憲法、特に九条が変えられてしまう危険性が出てきました。
 皆さん、日本はあの「太平洋戦争」で2000万のアジアの人々と、300万を超える自国の若者を犠牲にしました。そして2度と悲惨な戦争はしないと誓い、平和憲法を制定しました。その柱が「憲法九条」です。今度の選挙では何としてでも、憲法を守る力を前進させましょう。
 最後に、以前僕の患者さんで故人のTさんの詠まれた歌を紹介します。

 九条は 累卵の危機 軽々と チンピラ政治家 改憲叫ぶ
  (累卵=卵を積み重ねる、不安定で危険な状態にあるたとえ)

 十年前に詠まれたとは思えない、今の状況そのままです。


編集後記〜メルマガのトップ記事について

 札幌のKさんへのお返事を冒頭に載せました。お気持ちはよくわかり、また編集子としても、危機感一杯なのですが、「九条の会」としてどうあるべきか、慎重に考えたいところです。各地の会の皆さまの自主的ご判断に任せたいと思います。私としてはこの編集後記で、許容範囲で、できるだけ思いを書いてきたつもりでおります。お互いにもっとも効果的な方法で情勢に立ち向かう道を見つけ出したいと思います。今後ともよろしくお願いします。(T)