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大江健三郎、小田実、井上ひさし、加藤周一、澤地久枝、三木睦子、鶴見俊輔、奥平康弘、梅原猛

 いま、「九条の会」には、多くのみなさんからさまざまな質問が寄せられています。それらのいくつかに簡単にお答え致します
  (2007年5月7日にQ14を、10月16日にQ15を追加)
  (2008年12月17日にQ7を一部修正)

Q1.「九条の会」とはどのようなものですか?
A.「九条の会」は、井上ひさし、梅原猛、大江健三郎、奥平康弘、小田実、加藤周一、澤地久枝、鶴見俊輔、三木睦子の9氏が立ち上げた会で、思想・信条・立場などの違いを超え、九条改憲を許さないという一点で共同することをよびかけたアピールを発表し2004年6月に発足しました。 発足の記者会見で小田実さんは「憲法9条、いまこそ旬」と訴えましたし、大江健三郎さんは「憲法を護る数多くの運動が集まってくる、大きなネットワークにしたい。考え方や動きが、まとまってある点になるという。憲法9条を護るというさまざまな人々のタイプの声が動いていく間に、重なっていくある場所(別に特権的なものではない)、そういう『萃点』の一つになるような、この会がそういうものとして皆さんが使ってもらえたらどんなにいいだろうかというのが1つの希望であります」と語りました。

 「九条の会」のアピールに賛同し、現在5000余の地域・分野にさまざまな名称をもつ組織が生まれています。「九条の会」はこれら各地・各分野の組織に方針を示したり指導するというようなものでもありませんし、できるものでもありません。あくまで、みなさんの主体的な、自発的な運動が発展するのを支持しつつ、ネットワークの結び目の役割を果たしたいと思っています。

Q2.「九条の会」は具体的にどのような活動をしているのですか。
A.「九条の会」は、各地で講演会を開いたり、「会」のリーフレット、ポスター、ブックレットやビデオなどを通じて「会」の考えを広げることに努力しています。また、2004年7月24日の発足記念講演会や05年7月30日の有明講演会などでは、アピールに賛同してつくられた各地・各分野の組織が最低限一致できるのではないかと考える「提案」や「訴え」を発表し、その取り組みをよびかけてきました。一番新しいものは、06年6月10日の全国交流集会の際に発表した次の「訴え」です。

 (1)「九条の会」アピールに賛同し、思想・信条・政治的立場などの違いを超えた、本当に広範な人びとが参加する「会」をつくり、過半数世論を結集しましょう。
  (なお、各地・各分野で「アピールに賛同する会」をつくる場合、「九条の会・○○県」あるいは「○○・九条の会」あるいは「▽▽者・九条の会」のような名称がわかりやすいと思います。)

 (2)大小無数の学習会を開き、日本国憲法9条のすぐれた意義と改憲案の危険な内容を学び、多くの人びとの中に広げましょう。「九条の会」としては、全国数カ所で「九条の会セミナー」を開催します。

 (3) ポスター、署名、意見広告等によるアピール、マスコミ等への手紙・電話・メール運動、地元の政治家や影響力をもつ人びとへの協力要請など、9条改憲反対のひとりひとりの意思をさまざまな形で表明しながら、「会」の仲間を増やしましょう。

 (4)”9条守れ”の世論を大きく広げるため、「会」を全国の市区町村・丁目・学区、職場・学園に網の目のようにつくり、相互のネットワークを強めて情報や経験を交流し、協力しあいましょう。その成果を来年の第2回全国交流集会にもちよりましょう。

 各地の運動との連携は「九条の会」の電話・FAX・メールと、ホームページなどを「結び目」にして積極的にすすめます。とくに、メールマガジンは、活動の情報交換と交流にとても便利ですので、ご利用下さい。メールマガジンの読者登録については、「九条の会」サイトのトップページをご覧下さい。

Q3.「九条の会」の規約を教えてください。
A.「九条の会」は、とくに規約などはありません。9人が合意したアピールにもとづいて行動しています。

Q4.入会を希望します。会費はいくらですか?
A.「九条の会」は、呼びかけた9人で構成される会です。ひろく会員を公募する方式をとっておりません。アピールの趣旨に賛同される方は、ぜひ各地・各分野で「アピールに賛同する会」を自発的に作ってください。

 この場合、一部の気のあった人だけで作るのではなく、アピールの趣旨に賛成できる人びとを思想、信条、立場の違いを超えて、できるだけ広く集うことが基本だと思います。そのために多少、時間がかかってもいいのではないでしょうか。

 なお、「九条の会」は、事務所を維持し活動を継続していくために必要な経費を、賛同カンパ、事業活動でまかなっています。「会」の活動を財政面から支えてくださる意志のあるかたの賛同カンパをお願いしています(郵便振替口座は、00180−9−611526「九条の会」)。また、すでにつくられている各地・各分野の「会」の場合、それぞれの判断にもとづいて、会費制をとったり、賛同カンパなどでその財政をまかなっているようです。

Q5.賛同人になりたいのですが……
A.いま「賛同人」になっていただいている方々は、「九条の会」が発足したときに、独自の判断で、今後、各地・各分野で「アピールに賛同する会」を作る上で、力をかしていただきたいと思う方に「九条の会」から直接お願いしました。賛同者を広く一般に募集することはしておりません。それをすると賛同者が膨大な数になり、事務作業に耐えられませんので、ご了解下さい。

 ただし、各地で「会」をつくる時に、各地の責任で賛同人や会員の募集をするというケースもありますので、お近くの「会」にご連絡をとられてみてはいかがでしょうか。

Q6.私たちは「九条の会」にどのような関わり方ができるでしょうか。
A.ご自分の周囲で「アピールに賛同する会」をさまざまな方々と幅広く共同して作ることができればいいですね。最初はビデオを広めたり、ブックレットやリーフレットをひろめたり、ポスターをはったり、勉強会をするのでもいいでしょう。

 相手のご都合もあるでしょうけれども、賛同者の中にお近くの方がいれば相談して、「アピールに賛同する会」の準備をするのも良いでしょう。いくつかの地域では「アピールへの賛同署名」を集めながら、「アピールに賛同する会」を準備している人びともいます。「九条の会」の動きは、ホームページのサイトやメールマガジンで紹介しています。

Q7.呼びかけ人、もしくは賛同人に講演してもらえますか?
A.呼びかけ人はみなさんご高齢の上、お忙しい方々で、各「九条の会」から、講演依頼が相次いで仕事や健康・日常生活にも支障がきたす状況があります。「九条の会」の事務局としては、各地の九条の会のみなさんから呼びかけ人の皆さんに直接に講師依頼をすることはぜひとも控えていただくようお願いしています。なにとぞご理解下さいますようお願い致します。

  そして、より多くの方に講師活動をしていただくために、賛同人のみなさんに講師団への登録をお願いをして承諾いただいた方の名簿をホームページに掲載して います。講師団の方々への依頼方法については、ホームページをご覧いただくか、「九条の会」の事務局までお問い合わせ下さい。

Q8.講師団名簿のなかの○○さんに学習会の講師をお願いしたいのですが?
A.各地の九条の会の要請につきましては、その方に取り次ぐよう極力努力いたしますので、「九条の会」の事務局まで、ご連絡下さい。なお、謝礼や交通・宿泊費などについての講師とのご相談は、連絡がとれた後にみなさまの方で直接お願いいたします。

Q9.「九条の会」を紹介する資料はどんなものがありますか?
A.リーフレット、ブックレット、ポスター、ビデオなどがあります。ホームページで紹介していますので、ご覧下さい。必要なものを「九条の会」の事務局までご注文してください。(なお、ご注文はファックスまたはメールでいただけると事務処理が円滑になります)

Q10.今後の講演会の予定はありますか?
A.講演会やセミナーの予定は、随時、ホームページでご案内します。

Q11.会費をとり、機関誌を発行しないのですか?
A.いまは考えておりません。当面は、「九条の会」の情報はホームページでご覧ください。

 ただ各地の「支持する会」がそうした会報(機関誌)などを作ることはよいと思います。
  そして、賛同カンパをしていただいたり、ポスターやリーフレット、出版物を普及し販売してくださることは「九条の会」の財政的な支えになります。ぜひご協力ください。

Q12.賛同署名運動はしないのですか?
A.「九条の会」としてはいま、おこなう予定はありません。すでに各地域ではやっているところもあり、それをその地域の「支持する会」の立ち上げのきっかけにしようという動きもあります。これも一つのやり方だと思います。各地で取り組む賛同署名は「九条の会」がやっていると混同されないためにも、主催者や連絡先の明記をお願い致します。

Q13.「行脚の会」との関係はどうなっていますか?
A.同時期に結成され、雑誌「世界」に並んで発表されたことから、両者の関係を心配される方もいますが、「九条の会」と、土井たか子さんや佐高信さんらが結成された「行脚の会」は対立する関係ではなく、友好的な関係にあります。

Q14.おりおりの諸問題に対する九条の会の態度について
A.「九条の会」には、改憲に関わりのある政治的な動きなどについて、アピールを出すなどの態度表明をしないのかというお問い合せが、この間寄せられています。こうしたことは、今後とも同様のお問い合わせがあると思われますので、この機会に本会としての考え方をまとめてみました。

 「九条の会」は、9人の呼びかけ人が2004年6月10日に発表したアピールへの支持・賛同を広めることを通して、9条をもつ日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、「改憲」のくわだてを阻むことへの幅広い世論を作ることをめざしています。そして、この趣旨に賛同するすべての人に、一人ひとりができるあらゆる努力を、と訴えてきました。

 そうした趣旨から、「九条の会」では、講演会、全国交流集会、憲法セミナー、事務局主催の学習会などを開催するとともに、アピールへの支持を中心としたお願いを時宜に応じて発表してきました。こうした会の活動に、全国各地、各分野のみなさんが積極的に参加していただくことによって、憲法9条を守ろうという世論が大きな輪となり、それは、この間のマスコミ各社による世論調査にも影響を与え、「9条改憲に反対」という意見が増えています。

 他方、「九条の会」は、そのアピールへの支持・賛同を広めること以外の問題については、呼びかけ人それぞれの判断で発言し、行動することを尊重することにしています。こうした姿勢は、アピールへの支持・賛同を寄せていただいた皆さんに会として責任を果たすためにも、今後とも基本としていきたいと考えます。

 なお、「九条の会」としては、アピールに賛同して全国の各地域・各分野でこれを広めていただいている皆さんが、アピールの趣旨を踏まえながら、それぞれの地域・分野での実情にあわせて、創意あふれる取り組みを草の根から作っていただくことを歓迎し、かつ期待しています。

 こうした取り組みをすすめていくなかで、憲法9条を守ろうという声が、国民の過半数を占める大きなものとなっていくことを願ってやみません。

Q15.全国統一行動をという意見について

A.憲法改悪の動きが強まるにつれ、各地の「会」の中から事務局に、「九条の会は9条改憲に反対する全国的な統一行動を呼びかけるべきではないか」、「9条改憲に反対する署名簿を統一して、共通の集約をしてはどうか」などの声が寄せられることがあります。

 こうした熱い思いにこころから敬意を表しながらも、「九条の会」としては、現在のところ、「全国統一行動」や「全国統一署名運動」などを呼びかける考えはないということをお伝えしてきました。

 それは決して消極的な意味ではなく、「九条の会」の運動が急速に全国各地で広がっている重要な理由のひとつに、これまでの運動のような中央と支部、上部と下部という関係ではなく、あくまで自発性を尊重してそれぞれが主体的に運動をつくり、次第に相互のネットワークを作っていくようにした新しい運動をめざしていることがあると考えています。すでに各地域、各県レベルなどでは自発的に相互のネットワーク作りが進められ、それぞれの運動の面でも相互の協力がはかられつつあります。わたしたちはそうした積極的で自発的なイニシアティブを尊重したいと思います。

 2004年6月の「九条の会」発足に際しての記者会見で、呼びかけ人の一人である加藤周一さんは、「九条の会」の趣旨について、第1に「憲法一般の問題を議論するのでなくて、日本国憲法の改定、ことに9条の改定にわれわれの関心は集中」している、第2に、「9条の問題に関してわれわれには危機感があり、黙って見ていることができない」と前置きして、次のように発言しています。

 「われわれにできることは……9条を護ろうという人たちの運動がいろいろとあり、……その人たちの横の連携がほとんどない……お互いの横の連絡、ネットワークを作りたい。そのためにできることをしたいというのが趣旨です。さまざまな運動を統一することを目指しているのではありません。従って全国的な組織を作ろうということは考えていません。相互連絡の手伝いというか、有効な連絡ができるようにするために、われわれにできることをしたいというのが趣旨です」。

 今日、九条の会は全国に6600以上(2007年10月現在)も生まれ、創意工夫しながら活発に活動をしています。「ウェブサイト」や「ニュース」、「メルマガ」、あるいは「九条の会」の各種出版物などを使って、次第にそれらの活動や経験を交流するゆるやかな連携が作られつつあります。また今年も計画されている「九条の会全国交流集会」もそうしたネットワークのための重要な機会となっております。各地でもニュースの発行や地域レベルの交流会などが開かれるようになりつつあります。

 これらの活動や経験の中には、九条の改悪を許さないという共通点で、ゆるぎない多数派を形成する大きな運動の可能性を具体的に切り開いた取り組みが各地に少なからず存在し、全国の「九条の会」の運動を励ましています。同時に、会のウイングをさらに大きく広げ、全国の津々浦々の草の根で「九条の会」が活き活きと運動を展開していくためには、さらに課題があることも事実です。

 当面の「九条の会」の運動の方向としては、今年の5月に「九条の会」が「全国交流集会」に向けて出したアピールのなかで以下のように訴えておりますので、参考にしていただければ幸いです。

 @「九条の会」アピールへの賛同をさらに圧倒的なものへと広げ、改憲の発議をも断念させるものとするため、地域、職場、分野の「会」を、文字どおり思想や信条等の違いを超え、さらに無数に結成しましょう。A9条擁護の世論を切りくずすためのさまざまなキャンペーンを跳ね返すために、地域や職場の草の根で、日本国憲法、とりわけその9条がもつ先駆的な価値についての学習を深め、これを生かすために何が必要かの議論をまきおこしましょう。B無数に生まれている世論や運動を広げているすぐれた経験に学び、それをお互いの運動に生かすため、地域レベル、都道府県レベルでも大いに交流しあい、それぞれの運動をさらに豊かなものにしていきましょう。

 こうした運動の全国的な積み上げと、全国の市区町村・丁目・学区、職場・学園に網の目のように生み出された「九条の会」のネットワークは、「九条改悪」を許さず、それを社会の中で生かしていくことのできる壮大な運動をつくりだしていくにちがいありません。情勢に敏感に反応し、それを活き活きと活動に反映させながら、お互いに「九条の会」の運動の展望を語り合い、切り開きながら、前進していきたいものです。

 以上で、九条の会へのみなさんのご質問への回答になったでしょうか。これからもご意見、ご質問をお待ち致します。

                                     (「九条の会」事務局)